2011年3月21日月曜日

伝える事の大切さ

ここ最近、一連の報道を見てると少し違和感を覚える。
震災報道が減り、TV番組が通常に戻りつつある事にじゃない。

節電に対する啓蒙に対してだ。

色々な番組で様々な著名人が”節電しよう!””節電が今すぐできること”と呼びかけている。
この報道だけ見てみると、被災者の為に節電しよう!と言っているように見える。

しかし、よく考えてみて欲しい。

今回の計画停電が必要になったのは、震災により福島の原発が稼働停止になった為、需要に見合う
だけの供給が出来なくなった為だ。

そして福島の原発は東京電力の管轄だ。
つまり、原発で造られる電力の殆どは関東圏、つまりは首都圏で消費されている。
(被災地の多くは東北地方であり、東北電力の管轄になる)
無論、多少は被災地にも電力は割り振られているかもしれないが、殆どは首都圏に送電されているだろう。

節電は、極論すると首都圏が停電しパニックにならない為にするものだ。

勿論、節電は目的が何であっても非常に重要である事に変わりは無い。
ただ、首都圏で使われる電力を東北で、福島で造っていた事実を忘れてはほしくないし
間違った印象を与えかねない報道を”被災者の為”だなんて言ってほしくはない。

報道や発信される情報は自分で判断する必要があるだろう。

では、我々がすべき事はなんだろう?

様々な意見があるだろうが、まずは経済活動を途絶えさせない事だと思う。

震災以後、世界中から様々な援助、人道支援が被災地にて実施されている。
そして世界中の人達が今回被災された方々の為に祈ってくれている。

本当にすばらしい事だ。

また、徐々に被災状況が把握されていく中、復興に対してもいくつかの動きが出始めている。
復興には、お金がかかる。億単位じゃない。10兆、20兆の桁になるかもしれない。

復興に必要なお金は瞬間的なものじゃない。持続的に必要になる。
だからこそ、経済活動を途絶えさせてはならないのだ。

勿論、いくらなんでもそんな天文学的なお金がすぐに用意できるわけじゃない。
例えばODAを例外的に適用するとか外貨準備金を流用するとか今までに無い発想が必要になるかもしれない。

人を助けるのに既成の方法に縛られる必要はないと思う。
大事なのは助け合い、相手を思いやる心だ。


以前、私の実家が滅茶苦茶になった事がある。
物理的にじゃない。金銭的に、精神的にだ。

結果として様々なものを失ったが、代わりに得たものもある。
家族としての絆、妹や弟、オフクロに対する思いやりだ。

私の過去の出来事が、今回の震災と同列の比較になるとは思わない。
だが、生きてれば必ずまた笑うことが出来る。
それは同じだと、私は思っている。

東北は、日本は必ず復興する。

以前よりさらに強くたくましくなってだ。


そして、私は東北人、日本人の強さを信じている。

被災地で被災者同士が助け合う姿。
率先して高齢者を助ける、自らも被災者であるハズの学生達。
復興を手助けする、全国の若人達。
祈ってくれる世界中の人達。
避難所で、笑いあう子供たち。

希望は、ちゃんとある。


停電が困る?
星が綺麗に見えるよ。

電車が来ない?
歩こうよ。健康になるぜ!

それに、官房長官があれほど頼もしく見えたのも初めて。
ツイッターやSNSで良識者が悪党を駆逐したのも痛快だった。

見方を変えれば世界は変わる。
決して悪い事ばかりじゃない。

もう一度言おう。
希望はちゃんとある。


彼らは真摯に生きている。
ヒドイ時代だが世界はまだまだ捨てたもんじゃないってことを、私は彼らに示したい。

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