2015年2月15日日曜日

覚悟の程は

以前にも少し書いたが、僕にとっての2015年は仕事上とてもチャレンジングな年になる。
その為に色んな人にあって話を聞いたり情報を収集したりしている。

リンクトインに登録したりしてるのもそのひとつ。

ロボット業界は今とても注目されていて、今後日本の基幹産業にするべく経産省が主体となって
色々な規制緩和や援助の話が出ている。

”ロボット革命実現会議”なんてその最たるもの。
その所為か、色んな人と話をすると必ずと言って良い程”事業”の話になる。

それは僕自身言われたり経験したりした事のある話ばかりで、正直身に覚えのある事ばかりだ。
ロボット関係者に限らず、新規ビジネスに関わる人間は”今世の中にないもの”を実現しようとするので
大体”抵抗勢力”の”最もな意見”に翻弄される。

”それはどれほどの事業規模なんだ?”
”売れんのか?”
”データで示せ”

実際の所、こういうぐうの音も出ないような”真っ当な”意見に叩き潰された新規プロジェクトは
世の中には掃いて捨てるほど存在する。

だから、僕らのような人間が事業の話をすると、少なからずこういう言葉に対しての愚痴が溢れる。

”彼奴等は分かってない”と。
認めさせる事が出来なかった悔しさも含めて、僕自身も何度かそう吐き捨てた覚えが在る。

今回僕はある人と立ち話程度にそんな話をしていたのだが、言われてハッとしたのが
”事業は始めるよりも閉める方が難しい”という言葉だ。

よく考えればそれは当然の話で、数人で始めた事業が気がつけば数百人の規模になった
なんて事は普通にある。

始める時は自分の周りだけで完結していた事が、閉める際には数百人の人生に影響を及ぼしたり
様々な部署や企業に面倒をかけてしまったり自分等の製品のその後(アフターサービス等)を
お願いしたり工場の後始末や人員整理、メンタル的にもコスト的にも多大な苦労を強いられる。

当たり前だが、規模の代償を問わず事業は簡単ではない。

事業を始める際に、閉める事など考えなくても良いかもしれない。
だが、そういった可能性があると認識する必要はある。

少なくとも、それだけのリスクを抱え込む”覚悟”は絶対に必要だろう。
そして、それでも”やる”と決めるにはそれだけ惚れ込んだ”何か”が必要だ。

究極的に言えば、新規事業を起こす事を仕事にしている僕に今、それだけの覚悟が在るだろうか。
今手がけてるものにそれだけ惚れ込んでいるか。
それだけ情熱を注ぎ込んだものになっているだろうか。

僕はその人との話の中で、自分がどれほど甘いか教えられた気がした。

新規事業なんて軽々しく出来る事じゃない。
少なくともその覚悟を持たぬものが”分かってない”なんて言うのは間違いだ。

改めて考えると、僕の周りにいる事業を興した人や自分で商売を始めた人、あるいはフリーランスで
活躍している人達は、そういったリスクも踏まえた上でそれでも前へ進んだ人達だ。

リスペクト、なんていうとちょっと軽薄かもしれないが、改めて尊敬する。
背筋に悪寒が走るくらい、スゴいと思う。

好き好んでリスクを背負いたがる人間はいない。

昔はよく居た(と言われる)、”好きにやらせてくれる”役員や上司はどれほどの胆力を
持っていたのだろう、どれほどの器だったのだろうか。

僕らに向けられた批判の数々が、必ずしも覚悟を問うものではなく半ば厄介払い的な
ものだったとしても、僕はもっと覚悟を持つべきだった。
そういう製品にまで昇華させるべきだった。

今僕の手に在るものは、何方かと言えばショーケースの中の作品だ。
正直、まだ製品とは呼べない。

”分かってない”のは僕の方だったと改めて教えてもらったようなものだ。

それでも僕は世界をワクワクさせたい。
覚悟の持ち方なんて僕は良く分からないけれど、自分の手に在るものを少しでも良くする事はできる。

そうやって少しずつ、時には大胆に進めようと思う。
ま、今はちょっと別の所でトラブってるので、それを片付けてからになるけどね。

覚悟は・・・その内集めてこようw。

いやあ、勉強になりました。


0 件のコメント:

コメントを投稿