2012年10月8日月曜日

さてぃすふぁくしょん











 ”だから・・・タイヤが・・・無いんだって・・・言ってるだろうが!!”
上ずった、妙にビブラートのかかった声で、僕はイイワケじみた台詞を吐き捨てた。

右に左に取っ散らかりそうになるリアを気遣いながら、先行するBMWとエリーゼを
必死に追う。

BMWはあまり見た事は無いが、後ろから見ればタダモノではない事は容易に分かる。
綺麗なラインとコーナーの組み立てから判断すれば決して一見さんなんかじゃない。
”知ってる”人間だ。

そしてエリーゼだ。
この人は殆どラスボスと言って良い存在。
シビック時代、僕がどう頑張っても勝てなかった相手だ。

そのシビック時代よりどう考えてもアクセル開度が低い今の状態では勝てる理由なんか
探す方がバカバカしくなる。

それでも、追う。

”やっぱりあの人ら速いよね、ハハ!”で済ませる程僕は賢くはない。
勝てなきゃ勝つまで努力するのみ。

やがて、BMWが見えてきたが、エリーゼは遥か彼方のその先へ。
やはり状況は芳しくはない。

冷静に見れば進入→コーナー前半が絶望的に遅い。
ブレーキングも甘い。

要は一線を越えた時の挙動が分からないから、結果攻めあぐねる。
コーナー後半でS2000のパワーに助けられているだけだ。

やはり進入から4輪流しつつ向きを変え、全壊率のパーセンテージを上げねばな。
それにはやはりもっと上の領域の挙動を知る事だ。
早くエビスで修行せねば・・・。

決意も新たにいつもの駐車場に我が相方を駐機させると見慣れた車が。

Mさんとスーパー7。
140km/h以上で恐らくは窒息死するであろう英国自慢のヘンタイ車だ。

積もる話は仕事と車。
僕と似たり寄ったりのドヘンタイだ。

その後横に乗せてもらったが、マジパねえ速度感。
正直少しペースを上げて走っただけで、ある意味満足できる気持ち良さ。

無論その程度で満足するようなヘンタイは、我がライバルには存在しない。
彼も常に上を見ている。

それにしても、今日はホントに気持ちの良い天気。
無論、このまま帰るのはもったいないと箱根を一周し大観山へ。

彼も僕も30を過ぎ、少し”大人しく”なり、無為に時を過ごす贅沢さを知った。
その気持ち良さがわかるようになった。

結局大観山では、何をする訳でもなく、何もしなかった。
でもそれが心地良かった。

その後は二人で下界に下り、買い物(金目鯛の干物)と昼食(ラーメン)を。
いつもと変わらないと言えば変わらない、休日の過ごし方。

でも、僕は帰り際のSのコクピットの中では笑みが絶えなかった。
何だか良い休日だな。

そう思えた連休最終日。
皆さんはどう過ごしました?

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