2013年9月1日日曜日

代理戦争

マジかよ、米軍

まあ、いつかはどっかがやるとは思っていたロボット三等兵の導入。
ただ、クローン技術に関する倫理と同じようにロボット兵士は倫理的に一線を越える
危険性があるので、それはやめましょう的な暗黙の了解みたいなのがあったと
思ってたんだが・・・。

僕が個人的に気になるのは有線か無線かということ。

仮に無線で制御する場合、通信速度と通信容量が気になる所。
恐らくは半自律(人間は命令だけで後はロボットが勝手に判断する)で制御する
のだろうが、マスター(命令を出すヒト)からの命令を受けた場合や、作戦行動中に
”何か”が起きた場合、通信遅延が長ければ長い程致命的になるからだ。

それと、無線の場合はノイズ対策をどうするのか。
まさかECM一発で”ガラクタ”になるものは造らないだろうから、その対策手段が大いに気になる。

米軍ではすでにプレデター(無人攻撃機、勿論無線)が実用化されているが
これは遠距離からの攻撃が主目的のどちらかと言えば後方支援的な使い方がされている
のと、プレデターが投入される頃には、実質制空権を掌握した後なので通信・連絡は問題にならない。

だが地上戦では上記とは正反対で、制圧する為の近接戦が主目的だ。
つまり現場における瞬時の判断が必要で、また変化する戦況に即応する必要もある。

現時点でこれを無線でクリアする為の技術的なアプローチに僕は非常に興味があるのだ。

では有線ではどうか。
単純に通信速度や容量、ECM対策が出来たとしてもロボットからテザーケーブルが
繋がっていれば行動範囲が著しく制限される。

いや、そもそもケーブルむき出しでは、先ず真っ先にそれが狙われる。
弱点むき出しの兵器などなんの価値も無いだろう。

そして、ソレら以外の問題点。
そもそも敵をどうやって”敵”と認識するのか。

もし、味方が常時識別信号を出すならば、味方は味方として認識できる。
だがそれ以外を敵と判断するのは可能であっても、戦闘員と非戦闘員の区別が出来ない。

これでは本当の意味でターミネーターだ。
こんなものを開発して戦場に投入するのは、国際世論を考えれば先ず無理である。

可能性としては低いが、手段はもうひとつある。
搭乗操縦型のロボットだ。

簡単に言えばザクだ。

この場合、僕は米国内で反対されるのでないかと考える。
ロボットを導入しても人的被害が減少しなければ意味が無いと、少なくとも従軍している
兵士の家族は考えるだろうから。

大義に賛同したとしても、誰だって家族は無事に帰ってきてほしい。
その為のロボット技術だろうと、そう考えるのが普通だ。
その様な世論では採用は難しいだろう。

以前少し言及した事があるが、そもそも二足歩行の人型兵器にしたからといって
現時点では、浪漫はあっても戦略的な意味は殆ど無い。
少なくとも単機若しくは小隊規模での運用で戦況を引っ繰り返すような物は望むべくも無い。


このように少しばかり思考実験をしてみたが、どれも様々な問題と課題がある。
まあ、昔から米国は金や力で少々強引に物事を進めるので何かしら形にはするだろう。

ただ、先端技術や革新が戦場から生まれるものとは、よく言われる真理ではあるが
それでも僕は最先端技術こそ人を活かす為に使うべきだと思う。

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