2011年3月23日水曜日

Strategy for the future

先日の東京電力からの発表。
それは計画停電が今夏だけでなく今冬も必要だろうと言う事。

だが、これはある程度予想された発表だ。

原子炉内に海水を注入するという事は、ほぼ間違いなく”廃炉”を意味するからだ。
もし”廃炉”を免れたとしても、不純物の除去、処理、修理、そして世論によっては再起動までは
何年も必要になるだろう。

つまり我々は、現在稼働していない火力発電所の電力を合わせても約4000万kwの電力でこれから
暮らしていかなくてはならない。
夏場に必要と言われる6000万kwの電力と比較すると、単純計算で2/3の電力で暮らさねばならないのだ。

極論すると道はふたつ。

”増やす”か”減らす”かだ。

”増やす”という事は、今まで稼働していた福島原発にかわる代替エネルギで不足分を賄う事。
風力波力、太陽エネルギ。種類こそあるが、原発に替わる程の大電力を即座に取り出すのは
まだ実現していない。

”減らす”のは勿論電力。節電、省エネ。
日本の家電や電化製品は世界でも間違いなくトップクラスの省エネ能力を持つ。
その製品がこれだけ世に出回っている中で、さらに30%以上の省エネが必要になる。

これらのどちらか或いは両方を持続しなくてはならない。
いずれにせよ、すぐに対応しなければならないが、すぐに対応できる方法は極僅かしかない。

我々はここから始めなくてはならない。

日本は間違いなく変わる。
想像もしなかったこの変化に否応も無く対応せざるを得ないからだ。

恐らく此度の震災前に日本が進もうとしていた方向と、今これから日本が進むべき道は一致しない。
それは個人や企業、技術についてもそうだと思う。

技術は人の役に立ってこそのものだ。そして日本は技術立国だ。
今度は我々エンジニアが頑張る番だ。

マイナス材料は挙げればきりが無い。
だが、物事はネガティブに考えても進展しない。

それにそれを上回るプラス材料が一つだけある。
今、日本が一つになりつつある事だ。

連日続く”日本が終わりだ”と言わんばかりの原発絡みの報道や騒動。

だが、我々は生きている。
終わってなんかいない。

やれる事はまだある。
私も微力ながらその一端を担いたい。

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