適用できるようになったそうだ。(4月から)
※ダヴィンチとは米国製のマスタースレイブ型の内視鏡下手術用の医療用ロボット。
腹腔手術とおなじだが、医師が直接手術器具を動かす訳ではない。内視鏡が映し出した
3D映像を見ながら手でコントローラを操作する。コンピュータが微妙な手ぶれを補正し
執刀医の手の動きを数分の一に縮小して鉗子に伝える。
しかしながら、素手で行う手術とは違い小さな傷口で済む、つまりオペ中のリスクも
また術後のリスク(合併症、長期の入院)についても少ない。
特に傷口が小さくて済むのは女性にとっては大事な話だ。
そして、手術そのものの成功率も素手で行うものより高いのだそうだ。
※ダヴィンチでは7〜8割程度の成功率と聞いた事がある。
メリットの多いダヴィンチだが、費用が100〜200万と言われて
”はい、そうですか”と払える人間なんてそうはいない。
しかしその費用が高額医療費制度を利用すれば10万程度に抑えられるようになる。
これは患者にとっては朗報だろう。
ただし、前立腺がんだけである。
これは米国製である故、実績となった症例が欧米人に多い前立腺がんである為だ。
一方日本人に最も多いの胃がんと言われている。
だが、今回胃がんは適用外となった。
ダヴィンチによる実績が少ない(欧米での胃がんの適用例が少ない)からだ。
また、ダヴィンチは欧米人サイズで造られている故、日本人とは少しサイズが合わない
と感じる事もあるそうだ。
また、”柔らかい”とか”堅い”といったフィードバックも無いという。
これはビジネスチャンスだと私は思う。
例えば
医者「残念ながら悪性でした。」
患者「・・・それはつまりがん、ということですか?」
医者「率直に申し上げればそうなります」
患者「・・・」
医者「ですが、落ち込む必要はありません」
患者「どういうこと、ですか?」
医者「実は、最近認可されたこのメーカーのこの機械を使って手術すれば成功率がかなり
高くなるのです。また、術後の回復も早いですし、何より患者さんの負担が格段にへります。それと、保険が利くので肉体的にも精神的にも優しい手術ですよ。がん治療が辛くて
苦しいのはもう昔の話です。」
患者「ほんとですか!是非お願いします!」
これは結構説得力のあるストーリーではないかな。
保険適用までイケれば患者さんにも医者にもメーカーにもメリットのある話。
レントゲンビジネスと同様、日本人(というよりはアジア人)の体格と彼らに多い症例
に合わせた和製Da Vinciは結構イケてるビジネスじゃないかなぁ。
※レントゲンは機材で稼ぐ、というよりは撮影フィルムで稼いでいる。
Da Vinciのようなモデルケースでも定期的なメンテナンスと消耗品で安定的に収益を
得られる可能性がある。
ただし、開発から実績、認可まではおそらく10年単位での期間が必要になる。
新規の場合はそれがネックになる。
薬事法の認可を取るのも一筋縄では行かない話だし。
が、技術的にもビジネス的にも魅力はあるんじゃないかな、和製Da Vinci。
多少の複雑さはあっても、医学的な知識さえあれば誰にでも使えるようなユーザー
インターフェースが出来れば、それだけでも色々応用は利きそうだしね。
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