2011年5月8日日曜日

Another stories

帰省して色んな話を聞いた。

妹夫婦のかかりつけの病院の院長さんが患者を放って廃業し京都に逃げた事。
妹夫婦が住む福島県で、震災直後の原発における水素爆発でパニックが起きた事。
そしてその時の出来事。

弟が現在バイトしている宅配便で、渋谷の松涛に大量に”水”を届けた事。

その水が被災地に届けられていたら、どれだけ助けになっただろうか。
今も必死に戦う医者がいる中で、命を救うべき医者が命を見捨てた。

震災から約2ヶ月たった今、”買占め”を行った人間が取材に答えていた。

”あの時はそういう空気だった。”
”何故、そんな事をしたかよく覚えていない”
”人が買うのを見てたら、買わなきゃって思って・・・”

私ごときが、このことについてアレコレ語ろうとは思わない。
”家族の為”と言われれば、もう二の句がつなげないからだ。

でもな、私は”あんたら”みたいになりたくない。


妹夫婦の隣人であるGReeee〇は震災以後、福島県を離れることなく歯医者として頑張っていると聞いた。
彼らの地位とか名誉を考えれば、活動場所を都内に移す事も別段不可能じゃない。
しかも、別に歯医者をしなくても十分な収入が確保できるのに、だ。

歯医者としても歌い手さんとしても彼らの功績は比類なきものだ。
しかし何よりその心意気にグッとくる。


今回、私は被災地で僅かながらお手伝いをさせていただいた。
献血もしたし、募金もした。
震災絡みのイベントにも複数参加した。
ブログで、僅かながらも状況を発信する事も出来る。
素人なのにチャリティイベントを企画した知人もいる。

そういった経験を通してひとつ思ったことがある。
最近よく見る、マスメディアを通して”~しかできない”と言う著名人が多数いる事だ。

彼らの活動を否定するつもりはない。

だが、凡人極まりない私でもやれる事はまだあると思っている。
ネームバリューもあり、地位も名誉も影響力もある彼らならその何千倍も大きなことができるだろう。

だから私は、そこに違和感を覚える。

人一人の力は小さいが、”~しかできない”なんてことはない。
そういった活動は基本ボランティアであり、どこまでやるかなんてその人次第だ。
つまりは”ハート”次第。

だから、”~しかできない”なんて言わないで。
そんな台詞、わざわざマスコミ通して言う事じゃない。
遥かに状況的に恵まれた人間が使えば、その言葉は暴言になる。


こういった状況では人の本性というか本質が出る。
図らずも今震災では色んな事が明白になった。
通常では無い時に、冷静でいる事は逆に異常なのかもしれない。

それでも私は、私がいつか子供を持った時、その子供らに話せない事はしたくない。


今回出会った東北の人々は、涙が出るほど強くて優しかった。
私も、そうありたいと思う。

そう、生きていきたい。

2 件のコメント:

  1. こんばんわ
    長旅お疲れ様でした。
    やっぱり現地で
    自分で見聞きしたことは違うよね~
    震災以後、自分もずっと悩んでたんですが
    やっぱり仙台に
    今月下旬に行ってきます。
    今更かも知れませんが
    まずは自分で見てみないとね

    もうすぐ2ヶ月
    あっという間な気もしますが
    何も進展してない気も。。。

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  2. 実際のところ沿岸部は進展してないですね。
    復興どころかまだ被災の真っ只中。

    あの風景は、一度自分の目で見た方が良い。
    その上で色々考えた方が良い。

    それと、道路には気をつけて。
    大きな幹線道路は兎も角小さい裏道
    なんかはまだガタガタ。

    ホント、気をつけてね!

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