2022年2月18日金曜日

オープンに目覚める






今日は有給消化の為におやすみ。
と、なれば足回りの組み上がったロータスで試運転。

一応、車高はOH前の状態を基準に合わせてはいるが、(OH前の)正確な値が分からない為
リアを基準に先ずはフラットな車高に。
リアの値はほぼ前と一緒だと思うが、どうもフロントが前と比べて5mmくらい落ちてるっぽい。
ただ、車高バランス自体は(地面からサイドステップまでの距離を基準にすると)現状はほぼフラットなハズ。
とすると、もしかしたら前の車高は若干リア下がりだったのかも。

いずれにせよ、これを基本として今後煮詰めていく。
因みに減衰力は伸びも縮みも真ん中に合わせてある。

この状態で走ってみると、先ず感じるのは突き上げが柔らかくなってる事。
縮み側も伸び側も減衰力が真ん中なのでそこの強さは感じるものの、以前のような
”ドン”とか”ガン”とかっていう突き上げは殆ど感じなくなっている。
街中にある減速帯やギャップを踏んでも、以前は車体が壊れそうな突き上げがあったが
それと比べても突き上げの”角”が取れているような感じ。
上手くギャップをいなせているように感じる。

そしてびっくりしたのが、旋回中のアクセルオンでフロントがイン側に入ってくれる事。
OH前は踏めば踏んだだけ外側に出ていくような感じだったが、今はインを削りにかかってくれる。
これは嬉しかったな。

でも、確実に”危うさ”も増しているので、もう少しリア側のスタビリティが欲しくなっちゃう。
この辺も、実際には走って確かめないといけない部分。

ただ、やっぱり縮みの高速側(の減衰力)はもう少し落とした方が良さそう。
低速側は、今の状態でも悪くはないが、実際には箱根某所を走ってみて方向性を見たい。
伸び側はもう少し強めても良いかも。

そんな事を考えながら、熱海のビーチラインを快走する。
機嫌良く写真を撮り散らかしてもまだ時間は12時前。

もう少し伊豆の奥深くまで侵攻するかとも考えたが、ふと箱根の山側を見るとまるで春のような雰囲気。
”じゃあ、ちょっとそこまで”と越冬地まで足を延ばすことに。

恐る恐る走ってみると、路面どころか路肩にすら殆ど雪もなく見晴台までは車もなく快走ペース。
これは望外の結果だったが、気を良くして”じゃあ、ちょっと大観山まで”と考えたのが間違いだった。

見晴台から上は融雪剤で真っ白になってる上に、流石に路肩に残ってる雪が溶け出し路面を濡らしてる。
真っ白になってるだけなら兎も角、水が流れ出しているとなると話は別。
おかげで、大観山に着く頃には我が相方の車体下回りは真っ白になってしまった。

見晴台では上々だった僕の機嫌は、大観山に着く頃にはすっかりマイナス側へ。
今日は1日車で遊び惚けるつもりだったが、この時点で明るいうちに洗車を済ませる事も
必須になってしまった為に、早々に箱根を後にする事に。

また、時間短縮のために使ったターンパイクも路面は一緒で、状況は益々悪化の一途を辿る事になった。
そして入り口の休憩所に辿り着くころには、僕はすっかりやさぐれてしまったw

その後は普通に鎌倉を抜けて帰ってきたが、頭の中は”早く洗車しなきゃ”でいっぱい。
それでも今日のドライブが”楽しかったな”と思えるのは、終始天気が良かった事と
エキシージの屋根がなかったから。

・・・いやぁ、まさかこれ程とはw
知ってはいたんだが、正直ハードトップ外すのが手間で手間で。

今回は、ハードトップからキシキシと低級な音がするのでそれの対策をする為に外したのだが
どうせならと走ってみたら、まあ気持ちの良い事パガニーニのバイオリンのごとし。
ハードトップを外したら当然のようにきしみ音は消えたので、シリコングリス塗るよりも
こっちの方が一石二鳥じゃねえか?と思ってみたりw

ただ、OH前は当然のように屋根付きだったので、一度はちゃんと装着して走って見ないとダメね。
比較的軽いハードトップとはいえ、一番高い位置にある重量物なので運動性能に与える影響は決して小さくないと思うので。

ま、しばらくはこのままでも良いかも。
ハードトップ付きの”戦う感じ”も好きだが、オープンの”軽い感じ”もこれはこれでアリだね。

なんにせよ、気持ちの良い試走になりました。


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2022年2月13日日曜日

It can't be dealt with easily

 


ナイトロンジャパンさんに預けてから約2週間。
びっくりするぐらい綺麗になって帰ってきた我が相方エキシージの足回り。

やっと帰ってきたっ!
やっぱり綺麗になるととても嬉しい。

早速取り付け・・・といきたいが、先ずは色々計測。

フロントの全長は約15mm伸びている。
これは、今回追加したヘルパースプリングのストローク分だけ伸ばした分。
(そのままだと車高が落ちすぎるので)

リアの全長はそのまま。長さもOH前とおんなじ。左右差もほぼなし。
ただ、スプリングシートの位置が左右でちょっと違っていたのでそこは微調整。

これで先ずはタイヤつけて車高の落ち具合を見て、OH前と同じような車高に調整予定。
その為に先ずは足回りの車体への取り付け。
リアはなんの問題もなく取り付け完了。
インナーフェンダーの取り付け含めても、やり方さえ分かっていれば片側10分くらいでできちゃう。

ただ、(取り付け後の)0G状態でのフェンダーから車軸中心までの距離が
左右で5mm違うのがちょっと気にはなる。
ショック長は左右でほぼ同じで且つ全長が変更できないネジ式の車高調なので
普通に考えれば大体同じような数値になりそうなもんだけど・・・。

まぁ、その5mmに到るまで色々な左右差(公差)が累積されるので仕方ないのかな。
ただ、フロント側の0G状態での数値が左右で割りと綺麗に揃っていたので、ちょっとね。

・・・ロータスだしw

気を取り直して、フロント側。
こちらに関しては、別タンの搭載が一番面倒かと思ってたが、さにあらず。

今回、ナイトロンさんから送られてきたショックには別箱で何やらブラケットが付属してきた。
実はこれ、フロントショック上側の(ボディ側の)取り付けブラケット。
ちょっと厚みが増えて取り付け部分の幅が広がってる、純正とは似て非なるもの。

これは曲げ剛性的には大変有利なので、開梱した時にはテンションが上がったのだが
よく考えれば必然的に”交換作業”が発生してしまう事に。

しかもこのブラケット、ボルトと回り止めのナットで固定されており
おまけにナットが視認できないような位置にあり、交換作業が矢鱈と厄&介。
工具も入りづらいし、本当にこれ生産した人達は普通の人達なの?
手が4本くらいないと大変なんだけど・・・。

ここでも英国への罵詈雑言を吐きながら、それでもなんとか交換に成功。
因みにこの部分の締め付けトルクは25Nm。

これさえクリアできれば、取り付け自体は簡単簡単♫なんて思ってたが
それで許してくれるほど英国人甘くはなかった。

取り付け部分の幅が広がっているのは良い事だが、その伸びた分を埋めるのが
英国人が大好き(?)なスペーサー。
(英国生まれのロータスやナイトロンは何かっつうと、シムやスペーサーが出てくるw)

そもそも、ナイトロンのショックは球面軸受(つまりピロ)をアルミカラーで挟み込んで
ネジで貫通させてナットで固定するやり方。
固定部分の幅が広がればそれを埋めるだけの”何か”が必要だが、せめて長くしたアルミカラー
を付属してくれれば良かったのだが、そこで登場してくるのがアルミのスペーサー。

この、”おかゆライス”のような”スペーサーonスペーサー”の状態で、一体どうやって取りつけろというのか。
何度か試してみたが、それこそ手が二本しかない普通人の僕にはまるで無理。
仕方なく、最終的にはその辺に転がってた液体ガスケットを薄く塗ってどうにか取り付けに成功。

なんだかドッと疲れてしまった。
まぁ、多少の達成感はあるw。

しかし、こういうスペーサーで繋げた場合って剛性的にはどうなんだろう?

例えば、こういう部分はCADシミュレーションにかけても、剛性的には一緒になる。
それは、スペーサーを繋げて一本の棒にしても、境界条件(解析条件)の上では
”一本の棒になる:つまりリジッドになる”から。
静的にはそうかもしれないけれど、実際の動的な条件で見た場合は決してそうではないんだよね。
締結トルクや接触部分の摩擦係数で随分変わってくるはずだけど、”絶対に動かない”って事はないハズなので。
よって、”少なからず動く”って事は剛性的には下がってるはずなのでリジッドの方が余程剛性的には良いはず(組みやすいしw)。

こういうのは、多分部品そのものを2輪4輪含めてユニバーサル化(共通化)することで
コストダウンを図るのが目的なんだろうけど、結局のところ、言うほど安い買い物ではないんだよね、正直。
もしかしたら、コストよりも、細かく仕様変更の幅を持たせる為にユニバーサル化しているのかもしれないけれど
こういう固定部分はそもそもある程度共通化できるので、ここは別途アルミカラーを作っても
値段も仕様の幅も然程変わらない気がする。

こういう商品だもん、仮に1万円くらい値段が上がっても性能が良い方が需要あるでしょ。
・・・組みやすいし。

こんな感じで理路整然と罵詈雑言を英国に向けて吐きつつも、でも、厄介だったのはこの辺くらいで
あとは普通に組むことができました。

とはいえ大分疲れたwので、今回はここまで。
あとはタイヤをつけて下ろしてディフューザーを取り付ければ、ひと段落。
その後は車高の調整。

それはまた来週にでも。


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2022年2月5日土曜日

Understand by actually going there.


今回、OHを実施したエキシージの車高長。
まだOHの真っ最中なのだが、ナイトロンさんから色々と情報をもらえた。

先ず、ずっと不明だった前後のバネレート。それが下記。
・フロント:メインスプリング 8.04kg/mm
・リア:メインスプリング 9.82kg/mm + ヘルパースプリング 2.68kg/mm

思ってたよりも、バネレートは低かった事が判明。
(最低でもフロント:10kg、リア:12kgぐらいかと思ってた)
この辺は特に問題はないのだが、重要なのは”フロントにプリロードが14mmほど掛けられていた”事。
因みにリア側は3mm程のプリロードが掛けられていた。

これはちょっと予想外だった。
ただ、過剰なプリロードが掛かってたと考えれば、”フロントの伸び側ストロークの無さ”や
思ってたよりも”突き上げが強い”乗り味も納得がいく。
突き上げの強さについては、僕はこれを”ショックの内圧が高いから”と思っていたが
どうやらナイトロンさんの味ではないらしい。

これはただの推測にしかならないが、恐らくフォースさん(最初に足回りを組んだトコ)が
当初意図していたのは下記だったように思う。

・フロント側:僕が購入した時点での車高より-10mm程度低い車高
・リア側:僕が購入した時点での車高より-5mm程度低い車高

上記のような若干前傾姿勢の車高バランスで、コーナー立ち上がり時のトラクション不足を補いつつも
ストリートで要求されるような伸び側ストロークを実現しようとしていた。
しかし、前オーナーが基本的に走らない人だった為に、ストリートでの使い勝手を考慮して
車高バランスを水平にし且つフォースさんの意図した車高よりも上げて使っていた。
その為、この状態でまじめに走ろうとするとフロントの伸び側ストロークが足りず
車高のバランスもあって余計にコーナー立ち上がりのアンダーが出てしまっていた・・・。

こんな感じだろうか。
そうすると、ひょっとしたら普通にOHして、フォースさんの意図した車高にすれば
それでも随分改善したかもしれない。

そう考えれば、あまり車高は変えたくないなぁと考えていたが
OH前の車高よりもフロントのみ-5mm程度の車高にした方がベターかもしれない。

今回、フロントにヘルパースプリングを追加したことにより増えた伸び側ストローク
(ヘルパースプリングのストロークは30mmだが、今回は15mm縮めて使う。
よって使える伸び側ストロークは15mm程度になる)
にプラスして、メインスプリングのプリロード(14mm)がある程度解かれた事で
少なく見積もって5mm程度の伸び側ストロークが増えたと考えれば
最低でも20mm程度の伸び側ストロークが追加で確保されそうなので。

折角確保した伸び側ストロークを、車高を上げる事で失いたくはないからね。

問題はフロントの車高が”無調整でどこに落ち着くか”だが、OH実施による車高アップが5~10mm程度
S2000のショックOHの時は車高が上がっていた為。しかし、もう8年も経つのか・・・)
14mmのプリロードが解かれたことによる車高ダウンが10mm程度と考えれば
結構いいとこに落ち着く・・・ような気がする。

それを踏まえた上でリア側の車高を調整して、OH前の車高と比較してリアはそのままで
フロントのみ-5mm程度の車高バランスを目指すのが色々僕にとって都合が良い気がする。

もしかしたら、OH実施による車高アップによって元どおりの車高に合わせると
リア側のバネがちょっと遊ぶかもしれないが。

まぁ、この辺は全部計算上の推測でしかないから、実際には取り付けてからのお楽しみ。
ただ、OH後の是非は兎も角、”意外と踏めない”理由がなんとなく分かった気がする。
正直、色々な事が腑に落ちた事も含めてこれが分かっただけでもOHを実施した甲斐はあったね。

ナイトロンジャパンさんには本当に感謝です!

あとは、想定している通りなら前の状態よりも相対的に”オーバー傾向”が強くなるはずだから
それがどの程度なのか、僕自身がアジャストできるかどうか。

ま、なんにせよシーズンインが楽しみですな!


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