2011年4月4日月曜日

For what

今朝方、震災以後初めて連絡が取れた先輩がいる。

住んでいるのは神奈川なので無事は知っていたが、実家は茨城の大洗。
実際、実家は高台なので津波の被害は無かったそうだが、地震で家の中が滅茶苦茶になったそうだ。

そして、この先輩のお兄さんは原発の関係者。
今、福島原発の5、6号機の調査の為現地入りしているとの事。

ただ、現地で復旧作業をしているわけではなく、設計に関わった側の会社の部長さんなので
これからの設計改善の為に調査を実施しているのだそうだ。

原発くらい巨大なプロジェクトになると、複数の会社が部位を分けて設計を担当するので
調査をしているのは格納容器や炉心部分ではないらしいのだが、危険であることに変わりないだろう。

実際、現地入りしているのは”部長””課長”クラスの人間だけで、”組合員”である一般社員は
”そんな危険なトコに社員を派遣できない”という理由で現地に行けないのだそうだ。
※ドコの会社でも役職者は大概組合には入れない

「これから何年か何十年か先、オレに何かあっても、国は絶対今回の件とは因果関係を認めないだろう。
だから、覚悟は出来ている」

そう言って、そのお兄さんは向かったそうだ。
そして今も、原発近辺で職務に当たっている。

そのお兄さんだけでなく、今も変わらず劣悪な環境で国を救おうとしている人達。
彼らを支えているのは、家族への思いや信念、そして責任感なのだと思う。


首都圏では落ち着きを取り戻しつつあり、被災地も少しずつだが復興に向けて動き始めている。
だからだろうか、被災地以外の色々な所で何か”ちぐはぐな印象”というか”違和感”を覚える時がある。

どうか忘れないでほしい。
まだ、戦っている人達がいる事を。

1 件のコメント:

  1. 自分がこの先輩のお兄さんの立場であったとき、同じ行動が取れるかと聞かれれば、とれると答える自信がありません。
    それぐらいの覚悟が必要だと思います。
    ほんとに戦っているという言葉が当てはまりますよね。
    今は原発で職務に当たっている方々の無事を祈るばかりです。。。

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