何故かソワソワする朝だった。
嫋やかな気候だからか長期連休だからか、何かを期待させるようなワクワクする朝。
道中も問題なく、連休初めにしては人も多くない。
こんな日はそう多くない。
こういう時こそ楽しまなければ、きっと罰があたるだろう。
着いて早々突っかかって来たのは組長。
タイヤとブレーキパッドを交換した32Rは、いつもなら離れていくコーナーでも食らいついてくる。
ミラー越しのニヤけた組長に腹が立つ。
それ以上に毎度思うのが、こんな場所をあの重たいRで良くついてくる事だ。
其の内またキャーンと言わせてやろう。
一度駐車場に戻り、今度は口で挑発。
大体ここに巣くう殆どが”オレの方が速い”と信じて疑わない連中である。
走りでも口でも大概打てば響くし叩けば埃が出る。
だが僕等がここに居る理由は、ただ”走る”為だ。
今度は組長に加え、銀色の悪党と白い悪党を加え4人で走る事に。
以前なら地味に離されていたダラダラとGが残るコーナーでも、今の僕なら銀色の悪党の
ケツを蹴っ飛ばせる。
去年のお返しとばかりに、僕は今朝も彼を追い立てる。
そして、2往復目の復路で突然目の前に彼は現れた。
朝焼けの重鎮。
世界で何番目かに速い完璧超人。
実のところ、朝焼けの方々は走る日もあればそうではない日もあるので
同じ時間に同じ場所を走っていてもエンカウントする機会はそれほど多くない。
正直、今朝も走る気はないのかと思いハザードを炊いたが、その瞬間弾かれるように彼は加速した。
僕は頭の中でスイッチを切り替え、即座に迎撃態勢に映る。
ちょうど三国峠を境に、僕は峠の長老に初めて正面から喧嘩を売った。
普通、どの峠にも長老と呼ばれるようなエキスパートが存在するものだが
ここは峠の超メジャー、走りの聖地箱根。
そこでの長老は最早人ではなく神である。
これで滾らない筈が無い。
向こうは両手に”加速”と”トラクション”を携え、僕は右手に”旋回速度”、左手に”ブレーキング”を持って挑みかかった。
三国峠から先の低速区間では、曲がりなりにも勝負になっていた。
だが、4速を使う上りの区間で僕のSは目の前の4駆ターボに追いすがる事ができなかった。
僕は初めて心の底からパワーが欲しいと思った。
正確には真ん中のトルク、だ。
身内のバトルならそれでも勝負になるが、神様が相手ではどうにもならない。
それでも僕はシビック時代に比べ、随分マシなバトルが展開できて素直に嬉しかった。
ただ、あまりに集中しすぎたのか、その一本で僕はぐったりしてしまった。
また神様の履いていたタイヤが安いアジアンでなおさらがっくり来てしまった。
このタイヤであの速度域・・・?
神様には物理法則が通じないみたい。
その後身内の車の乗り比べをしてみたが、同じ車種でも随分違ったり駆動方式の違いに因る
挙動の違いが体感でき、これもまた非常に為になった。
銀色の悪党は、その名に違いものすごく乗りやすく誂えてある。
僕は、同じSでも乗りやすさが随分違う事にびっくりしてしまった。
ただ、ストロークを活かす乗り方を知らないと高速コーナーが少し怖い。
あと、クラッチはやたらと重い。
これはやっぱりレリーズだと思うな。
キクチ君に見てもらってくださいな。
予感があった通り、今朝も箱根は最高だった。
天気もメンツも内容もである。
願わくば今年の箱根はこんな感じで盛り上がってほしいものです。
追伸
今朝は一緒に走って頂いてありがとうございました。
また宜しくです!!

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