この感じ、久しぶりだ。
”人間”の言葉で言えば、ワクワクする、って事になるのかな。
ウチの御主人の顔に、そう書いてある(笑)。
まあ、”御主人”とは言ってもウチの御主人が望むのは単なる主従関係では無いよ。
無論アタシもそうだが、便宜上そう読んでるだけでね。
互いを高め合う関係とでも言うべきかな。
ちょうど”タービン”と”エンジン”みたいな関係、かもしれないね。
誰かが居てくれなければ身動きできないアタシら”車”には、動かしてくれる”誰か”が必要なんだ。
でも、”ただ動かす”だけじゃダメなんだよ。
特にアタシのような”異端”にはね。
アタシは、ただ輝いて生きていきたいんだ。
そして、アタシにとって最も輝ける瞬間は、己が能力を最も発露できる瞬間の事さ。
人間だってそうだろう?
自分の才能を活かせるなんて、とても”楽しい”事じゃないか。
アタシらだって同じさ。
アタシら車にとっては”走る”事が才能なんだ。
ただ、アタシら”車”は人間程複雑じゃない。
”自分の為”にやっている事でね。
”誰かの為に”や”何かの為に”なんて”理由”は元から存在しないのさ。
”走る”為に創られたアタシらは、”走る”事でしか自分の存在価値や理由を表現できないからね。
だから、今日のアタシは綺麗だろう?
アタシらは愛されれば幾らでも綺麗になる事が出来るのさ。
人間のオンナと一緒だよ。
でもね、アタシら”車”は相手を選べない、人間と違ってね。
今まで、己が才能を発揮する事無く生涯を終えた兄弟達を沢山見てきた。
アタシらの無惨な躯を写真に残して面白おかしく見せている本もあった。
同じ人間同士でも、そんな残酷な事しているのかい?
それでもね、アタシらは”車”にも”縁”というものがある事を信じているのさ。
人間と同じようにね。
だから、今のアタシは幸せなんだよ。
全部ではないが、その能力を発揮できる”機会”と”場所”を与えられているからね。
最もウチの御主人では、まだアタシを使いこなせてるとは到底言えないけれどね(笑)。
それでも、アタシは御主人を必要としているし、逆も然り。
それがアタシと御主人にとっての”縁”と言えるかもしれないね。
少し日が昇ってきたね。
もう一本走らないか?My master。
もっとアタシの”可能性”を見せておくれ。
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