2015年6月28日日曜日

この三人が揃ってやらない理由があるわけがない



10代初めの多感な時にGT−Rを知った僕ら世代は、この世代の車にある種特別な思いがある。
それは、”あの時聞いていた歌”が思い出と共に再生されるように、この世代の車と共に
狂った20代を過ごした僕らにとって”憧憬”以上のものだ。
実際、今運転しているGT−Rに僕は憧れや懐かしさとは違う何かを持っているように思う。

免許を取り立ての頃、実はGT−Rが欲しかった。
無論、大学生の僕にそんな金がある訳もなく、1.5LのEFシビックで僕は地元のダムを走っていた。
そこで僕はライトウェイトNAの楽しさを知り、それ以降ずっとNAばかり乗ってきている。

結局GT−Rは僕にとってずっと”追いかける対象”だった。
水窪ダムでもエビスでも、そして箱根某所でもGT−Rは常に敵としてあり続け、下克上を信条
とする僕には、GT−Rに乗るよりも格上の車を小排気量のNAで追っかけ回す方が性に合っていた。
それがたまらなく快感だった。

そして僕はGT−Rだけでなく、ターボ全般に対して興味を失っていった。

しかし、それは言ってみれば食わず嫌いだったのかもしれない。
箱根某所でRを運転してみた今朝、僕はそれを如実に感じてしまった。

ハイカムにN1タービンを組んだこのRは決して乗り易い類いの車じゃないが、だからこそ
ねじ伏せて乗る楽しさがある。

実際、”つなぎ”の部分が重要なこの箱根某所でRを速く走らせるには独特の乗り方が必要に思う。
それはブーストを下げない、言い換えればアクセルを抜かない走り方だ。

言葉にするのは簡単だが、実行するには相当この車を”振り回す”必要があり
それはいつも僕が見てるこの人の走り方そのものだ。

Rをハチロクのように扱うこの人はちょっと極端すぎる気もするが、このRに乗ってみると
彼のやりたいことは明白なものだった。

それにしても、乗って分かったこのRであれだけ突っ込んでいくのはビックキャリパーの
存在を加味してもちょっと異常に映る。

比較的軽量でバランスの良い僕のSやキクチ君のインプレッサなら兎も角、重いGT−Rで
この走りはまぎれもなく彼の技量に因るものだ。

ただし、これはフロントタイヤに極度に依存する事になる。
3ヶ月保たないとの彼の嘆きも、良く分かる。

今朝の走りで、以前程出口での鋭さが無かったのはタイヤをフェデラルに変えた影響だろう。

それでも箱根某所で乗るR32GT−Rはたまらなく刺激的だった。
と、同時にS2000のバランスの良さも再確認できた。

今後、僕がGT−Rに乗り換える事はないだろうが、それでも今朝の試乗は非常に有意義で
勿論楽しいモノだった。



追記になるが、折れたホイールは漸く交換されていた。
これで、走行後”パキンッ”という声が聞けなくなるかと思うとそれはそれで少しサミシイ。

また、この人とは家の方向が一緒で、途中まで同行するのが常なのだが、例え帰宅時でも
決して油断は出来ない。
今朝は、ことさらそれが理解できた。

今週末は梅雨で半ば諦めていた箱根某所だが、思いの外楽しい日曜の朝となった。
因に今朝はS15、R32、S2000の順で走行。

無論、皆でピッタピタでした。


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2015年6月20日土曜日

Self control



熱い初夏が過ぎ去り梅雨が幅を利かせ始めた箱根某所。
気がつけば誰もいなくなってしまった・・・。

いや、まあ、静かで良いのだけれど・・・若干少々寂しい。
誰か、火を噴いてくれないだろうか。

今朝の箱根某所は静かで静謐だが、路面には前日の雨が残り少しばかり賑やか。
ただ、1198でなぞるライン上にはそれほど悪意は存在しない。

まずはゆっくり一本、自分のカラダと目を慣らす。
久しぶりの1198は相変わらず軽やかで、まるで雨の前日のツバメのように滑空してゆく。

どこかぎこちないのは勿論僕の所為なのだが、それはS2000の余韻が残っているからだと
頭では分かっていても中々修正ができていない僕の不徳の致すところ。

少し大袈裟なくらいスローインファーストアウトを心がけると、右も左もバンクセンサーを通じて
アスファルトのザラッとした感触を楽しむ事が出来た。

思わず、ニヤリとしてしまう。
目的は膝を擦る事ではないし、却ってコーナースピードも落ちしまうのだが
それでも初めて膝を擦ったあの日から、この感触は変わらず嬉しくなってしまう。

しかも今朝は両側だ。
ここでひっくり返った時から、得意だった右コーナーは過去を羨むばかりになってしまった。
それが、今朝はある程度戻ってきた気がする。
出来ていた事が出来なくなるのは、失神してしまう程がっかりするがそれが克服され
つつあるのは正直飛び上がりたくなる程嬉しい。

先生、ニヤニヤが止まりません。

だが、それで調子に乗ってはイケナイ。
ひっくり返ったあのコーナーで、僕は当て付けのように何度も路面の感触を楽しんでいたが
ブレーキングからの寝かし込みのタイミングが少しずれてしまい、我が相方は曲がらずそのまま一直線。

ガードレールが迫るその中で、無意識とは言えブレーキをコントロールできたのは僥倖だった。
特にその状況下でパニックに陥らずブレーキを”抜けた”のは、自分でも驚いている。

だが、そもそもそんな状況になるまで走ってはならない。
僕は自分に猛省を促し、今朝はそれ以上自重した。

駐車場に戻る道すがら、周りの景色を見てみると梅雨の晴れ間に緑が輝いている。
静謐な空気がツナギのベンチレーションを通して火照った身体をなぶる。

それが今朝はとても気持ちがよかった。

そんな景色を見ていると、何をそんなに焦っていたのかと思う。
今日出来なかった事は明日出来るようになれば良い。
明日が無理ならその次だ。

”上”や”その先”を見据えて努力するのは大事だが、境界線を越えてしまうのは話が違う。
”無理と無茶は絶対にしない、無駄は可能な限り省く”のが僕とこの娘の約束だ。

それにしてもオーリンズ、走れば走る程良い。
ただ、空気圧は少し高めの方が良いかも。
高荷重には高圧の方が良いのだろうか。
少し低めの空気圧の現状では、コーナーでタックイン祭りが開催中だ。

最後はちょっとお粗末だったが、今朝は天気も含めとても楽しかった。
早く梅雨が開けてほしいものです。


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2015年6月14日日曜日

Just riding


漸く再入院から帰ってきた、我が相方ラブリーエンジェル4号、Ducati 1198 STD。
来週末は久しぶりにこいつで箱根上空に上がれるかな。

晴れると良いなあ。


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分岐点


これは・・・思ってた以上に・・・厳しい・・・な・・・。

狂ったように加速していくS15に焦点を合わせ、僕は我が相方S2000を駆り立てる。
三国峠を頂点に、只管駆け上がる復路のこの区間はパワーの差が素直に出る。
この時ばかりはターボのトルクが純粋に羨ましくなる。

前日の雨が残る今朝の箱根某所は、ブレーキングポイントとクリップ付近に悪意が滲む
ハーフウェットのコンディション。

日陰になる三国峠までの上り区間には、多数の黒いシミが確認できる。
コーナーの美味しい所にウェットパッチが残るコンディションでは、僕は踏めなくなる。
コーナーで詰められない状況では、S2000の戦闘力は著しく落ちてしまう。
ストレートで稼げるS15の方が遥かに有利だ。

だが、三国峠を過ぎれば僕のターンだ。

最後の高速区間にある、左の高速コーナーでは踏み切っていく僕の方が有利なのは一往復目で証明した。
ならば三国峠を過ぎたこの低速区間でどれだけ詰めれるかが勝負のポイントになる。

僕はS2000を下り区間に放り込んだ。
コーナー一つか二つ分の差は、見る見る溶けて消えたがそれは得手不得手ばかりではなかった。

彼は明らかにクレバーな走りをしている。
サーキットを主戦場にする彼は、美味しい走り方を明らかに良く知っていた。

それは立派な戦術だが、打てばどこまでも突っ込んでいくGT−Rとの走りに慣れた今の僕には
それは少し恨めしく感じる。

事実、僕は少しずつ自分のリズムを崩し始めていた。
ステアリングの切り方は雑になりつつあり、アクセルの踏み方は徐々にスイッチング的になっていく。

ピタリと後ろに続く黄色のインプレッサの存在も、今の僕には息苦しい。
可愛げのかけらもないプレッシャーに、僕は少し毒突いてみせる。

勿論、GT−Rとの一件は完全に横に置いての話だ。

やりたい事を徹底的にやらせてもらえずラインもオカシな弧を描き始める。
僕は明らかに追いつめられていた。
それでもトラウマぐらいにはしてやろうと、お互いの顔色ぐらいは確認できるぐらいまで
僕は前との差を詰める。

いやに窮屈に感じたこの区間を抜けると、連なる三台は全力で吠え始めた。
予想した通り、上りながらの左を起点に僕は彼を追い始め、それは予定調和のように終結した。


終わった後、いつものようにあーでもないこーでもないとバカな話を始めるが
僕にとっては地味に悔しい結果となった。

ハーフウェットだったことが悔やまれるが、それは勝負を彩る条件の一つに過ぎない。
それぞれ常に、様々なネガティブ要素を抱えながら勝負をしているのだ。

そのネガ要素を事前にどれだけ消すかが、実のところ大事な勝負の分かれ目となる。
そう言う意味では、僕のS2000の現状はタイヤもエンジンも中途半端だ。
楽しく走るには問題ないが、ここから先は”いつか通った道”だ。

・・・さて、どうすっかな。


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2015年6月7日日曜日

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本来なら、先日Gキクチ氏をインターセプトしているハズだったのだが、雨で順延。
その翌日の今朝は、五月晴れとはいかなかったがそれでも走るには十分。

今朝の主な目的はローターの焼き入れ。

見知った顔がいくつか散見できるが、今日は来週に向けての準備。
気にせず黙々とこなすわけだが、”手伝いますよ( ̄∇+ ̄)v”とR32GT−R。

先週の腹いせなのか、あまりにギャンギャン来るので僕もひとつふたつの嫌がらせ。
往路ではココロを折ってやりました┐( ̄▽+ ̄*)┌。

その後ゲハゲハと通常通りのバカ話。
それにしてもこのGT−Rの人と毎週のように絡むようになってからは、練習の”質”が随分上がった様に思う。

何方かと言えば今までは一人で黙々と走る方が多かった。
箱根某所は一人で走っても練習になるし何より楽しいが、やはり誰かと競い合った方が
何倍も密度の濃い走りが出来る。
それが自分と同じレベルの人間なら尚更。

僕は何気にこの人に感謝しています。

それと本日はもうひとり。
スズキの”キャラ”なんていう日本で500台しか売れなかった車のうち2台所有している
という病的な人である。

因にこの人は295なんていう戸田のBカムみたいなサイズのタイヤを履かせたS15にも乗っている。
来週はそのS15で来るそう。
この人も良い加減に狂ってる。

さて来週はGキクチ氏再来箱。
流石にそろそろ彼にも”キャーン”言わせないとな。

うむ、今朝も楽しかった!
来週こそ綺麗に晴れますように。


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